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相続・遺言

2012年12月 28日 金曜日

代襲相続について

こんにちは。

山田司法書士・土地家屋調査士事務所の山田です。

代襲相続という言葉についても、おそらくどこかで耳にされているものであろうと思います。

この言葉も今までに紹介してきました法律用語と同様に相続では大切なものです。

代襲相続というものを民法は制度として定めていますが、これは自然の摂理では本来、人間の一生は先に生まれたものから順に亡くなって行くと考えるのが自然であるところ、ある事情により本来順に相続していくはずだったものが相続を受ける側が先に亡くなっていたことにより相続できないということがないように一定の手当てがなされています。

具体的には、亡くなった人に子どもがいたのですが、その子どもの方が先に亡くなっていたという場合でその子どもの子(今回亡くなった方から見れば孫になります)がいるときは、孫に相続されるということになります。

ただし、その相続される範囲を無制限には認めておらず、相続人が兄弟姉妹の場合にはその兄弟姉妹の子まで(兄弟姉妹の孫にはいきません)と定められています。

投稿者 山田司法書士・土地家屋調査士事務所 | 記事URL

2012年12月 24日 月曜日

遺留分減殺請求権について

表題の文字の読み方について、ちょっと前の弁護士のテレビドラマで新米弁護士がいりゅうぶんげんさつ請求権と言っていたのが記憶に残っていますが、いりゅうぶんげんさい請求権と読みます。

この言葉を耳にされたことがあるかと思いますが、これはどういったものかと申しますと、典型的なのは遺言で法定相続分と異なる内容によって、本来民法で定められた相続持分の割合の財産を取得できなくなった場合に、法定相続分の半分(直系尊属のみが相続人の場合は3分の1)に相当する部分について取り戻すことが出来る権利のことをいいます。

行使期間は相続及び遺贈(贈与)を知った時から1年、相続開始から10年以内となっています。 この権利は主張すれば当然に有無を言わさずに効果が発生します。必ずしも裁判で主張することを必要としません。実務上は証拠を残すため確定日付ある内容証明郵便で取り戻すべき相手方に通知することになります。

ただし、相続人が兄弟姉妹であるときにはこの権利はありません。相続分が侵害されていても全く取り戻すことができないことになります。(遺言無効等で主張する場合は除きます)

ですので、第三者に財産を渡したいという遺言を考えていて、将来法定相続人となるであろう者が兄弟姉妹しかいない場合にはこの規定が生きてくることになります。

詳しくは山田司法書士・土地家屋調査士事務所までお問い合わせください。

投稿者 山田司法書士・土地家屋調査士事務所 | 記事URL

2012年12月 20日 木曜日

遺言と付言事項

今回は、遺言に関連しまして、その大まかな内容はこのホームページでご説明させていただいておりますが、遺言の中身について話したいと思います。

遺言には誰に何をいくらあげるといった法律的な効果を発生させる本文(本旨といいます)が一番の関心事となることは当然のことでしょう。

でもそれだけですと、本文の内容が法定相続分と異なる遺言だった場合、これを見た相続人の方は、こんなに尽くしてきたのになんで私の取り分が少ないんだとか、なんであの人にこれだけあげないといけないんだとかいうことになって親族間での争いに発展しないとも限りません。

そこで、法律的な効果はありませんが、本旨の末尾に付言事項というものを付け足すことがよくあります。これは、この遺言を作ろうと思い立った経緯、事情、それから家族への感謝の思い(今までありがとう、これからも家族仲良くやってほしい)などを本人の言葉で綴った文章のことをいいます。

これがあればどうしてこういう内容の遺言にしたのかということと、亡くなった方の思いというのが伝わってきて、遺言本文だけを見た場合と比べて相続人の反応はかなり違ってくると思います。穏やかな状況で遺産分割をすすめるのではないかと思います。

具体的な内容や方法につきましては山田司法書士・土地家屋調査士事務所までお気軽にご相談下さい。
状況に応じた遺言内容をご提案させていただきます。

投稿者 山田司法書士・土地家屋調査士事務所 | 記事URL

2012年12月 15日 土曜日

相続放棄について(続き)

前回に続き、もう少し相続放棄の話をしたいと思います。今までの話では遺産分割協議をするかどうかの前提として相続する財産がプラスかマイナスによって財産を引き継ぐか引き継がないを決めるという状況を想定して話をしました。

今回は、もし相続する人と亡くなった人(被相続人といいます)が何らかの理由で何十年も全く親交が無く、どこで何をしているのか、さらには結婚しているのか、子どもはいるのかといったことが全く分からない状況を想定した話をします。

今年になって相談を受けた案件で、あなたが相続人ですという連絡を突然受けたのでどうすればいいかと相談に来られました。

この件は40年以上も親交が無かった弟が亡くなったため、その所有する遠方の土地の納税管理人を決めてほしいと地元の市役所の固定資産税課から通知が届いて初めて分かったという事案です。

ご存知ない方もいらっしゃると思いますので説明しますが、相続人となる順位について、民法では第一順位は亡くなった方の配偶者と子、第二順位は配偶者と直系尊属(親もしくは親の親)、第三順位は配偶者と兄弟姉妹となっていますので、今回、第三順位の資格で相続人となるとは思いもよらなかったと話されていました。

ここで先ほどの知った時から3か月をどうとらえるかですが、通知を受けた時点では死亡の日から3か月以上経過していました。
でも全く関係を絶っていた者からの通知ですので、この通知を受けて初めて知ったときから3か月以内であれば放棄を家庭裁判所に申し出ることができます。こういう客観的な資料がありますと家庭裁判所も放棄を認めてくれます。

ですので、亡くなった日から3か月経過している、どうしよう、と思われても放棄できる場合がありますので専門家に相談されることをお勧めします。

当事務所では無料でのご相談も承りますので、お悩みの方は山田司法書士・土地家屋調査士事務所までご相談ください。

投稿者 山田司法書士・土地家屋調査士事務所 | 記事URL

2012年12月 12日 水曜日

相続放棄について

今回は第一回目ということでタイトルにあるとおり、相続放棄についてです。

ホームページの相続放棄のところにも書かせていただきましたが、放棄するためには自分のために相続が開始したこと、そのことを知って3か月以内に家庭裁判所に申請(申述といいます)しないといけないという要件になっています。

まず自分のために相続が開始したことについてですが、ある人が亡くなったことは知っている、でもそれが自分とは何の関係もないと思っていたというような状況では知ったということにはなりません。

それから知ったときから3か月の知った時ですが、亡くなった時を知った時というのがまず頭に思い浮かぶことでしょう。
通常放棄をするかどうかはその亡くなった人の資産状況を調べて負債が財産より多ければ放棄するという手続に入ると思います。

それでも財産状況を調べ、その時点では収支はプラスだったので相続の承認をしたのですが、その後で思わぬところから負債(特に保証人になっていたとかが代表的です)が発覚したということがあります。この場合は相続当初予期しなかった負債ということでそれが最初からわかっていた場合、相続しなかったであろうという事情があるときは例外的に相続放棄が認められるケースが最高裁の判例で見受けられます。

ここで注意しないといけないのは、調査を尽くして出てこなかった場合を想定されており、何も調査しなかったときまで保護されるというわけではないということです。

投稿者 山田司法書士・土地家屋調査士事務所 | 記事URL

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